こんにちは、設計の玉中です。
先日、ネット記事で気になるものを見つけたので紹介します。
記事の著者は森林ジャーナリストの田中淳夫氏。
内容は東京大学大学院農学生命科学研究科の熊谷朝臣教授のチームが発表した論文についての概要と私見となっています。
その論文というのが『日本は気候変動対策のために、もっと林業を活発にすべき』という内容です。
論文の概要としては
主要な人工林樹種(スギ・ヒノキ・マツ属・カラマツ)を対象に、全国スケールで吸収するCO2量を導き出し、過去から未来までに至る動態を確認したところ、森林の炭素蓄積量は樹齢50年以上の木を伐って若い木を植えないと近い将来に飽和してしまい、吸収が鈍ってしまうという結果が出た。
よって、木をどんどん伐って、その木を建築物などに使うことで炭素を蓄積し、伐採跡地に造林することが日本の森の炭素蓄積量を大きく高める。
という内容だとのこと。
※論文は英語なので、田中氏のネット記事から引用
田中氏は同チームの過去の研究によってこの論文がより補強される点や、
両論文では触れられていない課題点(再造林されていない現状や、伐った木を無駄なく利用することの難しさ等)についても述べていますが、
最終的には「気候変動対策として炭素の固定量を増やすには、林業が大きな武器になり得る」と締めくくっています。
山弘、そして、しそうの森の木では地元林業の施策についても独自に手を加えて、山主・林業家・製材所・工務店・施主の5者それぞれが納得できる仕組みを作っています。
また、田中氏が記事の中で課題の1つに挙げている木材の「歩留まり」
(1本の丸太からどれだけの木材を活用出来るか、いかにゴミになる部分を減らせるか)
についても自社で製材と建材の工場を持つことで割合を高めています。
木材の歩留まりは一般的に4割以下と言われていますが、しそうの森の木では約6割です。
シミや節があって使いにくい木もありますが、それらは見えなくなる下地材に使用する。
丸太の端の部分は大きい材が取れませんが、羽目板や集成材などの薄い材に使う。
などの「木取り」の工夫によって歩留まりを高めています。
加えて近年の杉は育ちすぎて大径木化が進んでおり、大きすぎて機械に入らないケースも出て来ているようです。
そこで、しそうの森の木では丸太のど真ん中(=芯)を半分に割ってしまっても強度に問題が無いことを確認し、1本の丸太から2本の大きな梁材を採る「芯去り材」の活用も始めています。
山弘では施主様のご協力により、工事中の物件の構造見学を行っています。
また、しそうの森の木も定期的に工場見学のツアーイベントを実施しています。
SDGsが盛り上がっている今、節電や省エネ家電だけでなく、
森林や木材のことにも目を向けていきたいと改めて思います。
田中氏の記事はコチラ
伐採量を2倍にしたら炭素固定量が3倍になる? 最新研究から見た林業と気候変動対策(田中淳夫) – エキスパート – Yahoo!ニュース
東京大学大学院 熊谷教授のチームの論文の概要はコチラ
森林は、たくさん伐ってたくさん植えたら、たくさん炭素を蓄える | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部 (u-tokyo.ac.jp)
住宅事業部 実施積算課 玉中健太
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