築100年を超えるような建物を、改修させてもらう機会は、そうそうありませんが、その都度感心させてもらう技術があります。
たとえば、この書院ですが、ここに至るまでには何回かの改修を経て現在に至ると思いますが、まだ電動工具の無い時代に、木材加工をされ、組み立てられたモノと推測しますが、どうですか、この加工技術は・・・。
現在のような電動の加工工具が揃っている中でも、ここまで細かい加工はしないと思いますねぇ。
こちらは、ぬれ縁に雨戸を建てるための敷居を入れているのですが、丁度凸角に柱を建てれば、柱が建具の戸当りとなり、簡単ではあるのですが・・・。
あえて難しい建具と建具を合わせて戸締りをし、そうする為に敷居を優先し、柱を外へ逃がして建てています。
これも『拘り』なのでしょうか? 面倒とか、安く出来るとか、そんな事よりも『拘り』が大切だったのでしょうね。
これらの手仕事から、また大切なことを学ばせてもらいました。
一つ、一つに拘りを持って、住まい造りに携わっていきたいです。
リノベーション事業部 谷口