家づくりにおいては、動線が効率的にデザインされている間取りが望ましいといえます。
中でも、毎日負担のかかる家事については、家事動線を良くすることで負担をできる限り軽減したいところです。
今回は、平屋を検討中の方へ、家事動線の考え方を紹介します。
□家事動線の良い間取りの例
家事動線の良い間取りは以下の4パターンです。
1. 洗濯中心にする
洗濯では、洗濯物の仕分け、干す、取り込む、たたむといった4つの段階を経る必要があります。
そのため、家の中のどこからでも最短距離で洗濯作業ができるように動線をデザインすると、家事の効率がアップします。
2. キッチン中心にする
キッチンは、家の中でもかなり多くの時間を過ごす場所です。
そのため、家族とのコミュニケーションのとりやすさと、家全体の見渡しやすさの2つの観点からキッチンの動線を設計すると良いでしょう。
3. 収納中心にする
収納は、暮らしやすさと密接に関わる部分です。
各部屋に1つは設けること、家族が頻繁に使う場所にも設けることを意識しましょう。
収納が十分に用意されていると、散らかっている状況が生まれにくくなります。
4. 外とのアクセスを中心にする
家事は家の中だけでは完結しません。
荷物の運搬やゴミ出しで、1日に何度か家の中と外とを行き来しなければいけません。
平屋は外とのアクセスが良い間取りを作りやすいとされています。
帰宅時や外出時の行動をイメージした上で、LDK・トイレ・洗面所と玄関とのアクセスを良くするのがポイントです。
□家事動線の良い間取りを考えるコツ
1. どの家事を楽にしたいのかを決める
全ての空間を密集させることで、どの家事にも適した動線を作れます。
ただ、実際には土地の形や玄関の位置によって採用できる間取りは限定されます。
よって、楽にしたい家事について順位付けをした上で、それに適した間取りを設計することが重要です。
2. 空間を直接繋げるのか、それとも廊下を挟むのかを考える
においや音、湿気などが他の空間に入らないようにするためには、廊下を挟むのが一般的ですが、
空間を直接繋ぐ方が動線の効率は良いです。
それぞれのメリットとデメリットを踏まえて、間取り設計を考えましょう。
当社では、廊下を作る場合でも、極力減らす方向性で進めております。
3. 「ながら家事」をできる間取りにする
家事を効率的かつ時短して行うためには、別のことをしながら家事も同時にできる、
「ながら家事」の間取りを作ることがとても有効です。
例えば、リビングを目視できる位置にキッチンを設置することで、
子供を見守りながら料理や食器洗いに取り組めます。
面倒な家事をスムーズに行うためには、2つのことを同時に行う「ながら家事」ができる間取りになるよう工夫してみましょう。
□まとめ
今回は、平屋を検討中の方へ、家事動線の考え方を紹介しました。
家事の負担を最小限に抑えるためにも、家事動線の良い間取りを目指しましょう。
ただし、全ての家事が効率的になるような間取りを設計するのは難しいので、
優先順位を付けてそれを基に設計すると良いでしょう。