断熱性は住宅の住みやすさに直結する要素ですが、断熱方法には主に2つの種類があります。
それが、屋根断熱と天井断熱です。
この2つには、どのような違いやメリット・デメリットがあるのでしょうか。
今回は、屋根断熱と天井断熱の違いとおすすめの断熱方法をご紹介します。
□屋根断熱と天井断熱の違い
まずは、2つの違いを説明します。
天井断熱は、天井の仕上げ材の上に断熱材が入っています。
一方で、屋根断熱は屋根の勾配に沿って断熱材が入っています。
簡単にいうと、断熱する場所が天井なのか、屋根なのかが大きな違いです。
一般的には天井断熱が基本です。
天井断熱のメリットは、断熱材の厚さが自由なことです。
そのため、どれだけ厚いものを使っても施工可能なので、単純に大きな断熱効果を得たい場合におすすめです。
また、天井の方が屋根よりも面積が小さいことから施工のコストが安いです。
さらに、冷暖房の空間が狭くなることから冷暖房費も抑えられるでしょう。
一方で、小屋根空間を活用できなかったり、丁寧な施工が必要であったりする点は注意が必要です。
屋根断熱のメリットは、小屋裏空間の活用が可能なことです。
小屋裏に収納を設けたり、ロフトにしたり、勾配天井を設けたりといった工夫ができます。
また、屋根断熱は輻射熱（ふくしゃねつ）の心配がないことから、暑さ対策の面で優れています。
ただし、断熱材の厚さに制限があることはデメリットといえます。
□屋根断熱がおすすめ
ここからは、屋根断熱と天井断熱に共通する重要なポイントである「気密ライン」について紹介します。
気密ラインとは、基礎やコーキング、気密シートなどの建物の空気をシャットアウトする連続した繋がりのことを指します。
建物は、断熱材を入れただけで性能が上がるわけではないので、気密性を向上させることが重要です。
屋根断熱は小屋根のスペースを有効活用したい場合や、室内デザインを充実させたい場合におすすめです。
また、屋根断熱で使用する高性能の気密シートは、気密は十分に確保しながら、高温多湿という条件においては湿気を逃す性能があります。
そのため、快適性は高まり、家の寿命も長くなるでしょう。
□まとめ
今回は、屋根断熱と天井断熱の違いとおすすめの断熱方法を紹介しました。
それぞれ違いは断熱する箇所にありましたね。
長く住んでいく住宅だからこそ、快適性と家の寿命の観点からも屋根断熱がおすすめです。
