総務の小林です。
今日も私の徒然ブログにお付き合い頂き有難うございます。
さて、木造住宅に携わっておられる方なら知ってる方も多い、むしろ好きな建築家として名前が挙がる「中村好文(よしふみ)」さん。
心やすい方は親しみも込め「好文(こうぶん)」さんと呼ばれます。
私自身、前職も建築と言えど流通店舗の内装を主に手掛ける会社だったため、住宅にがっつり関わり始めたのはヤマヒロに入社してから。
そしてその頃に出会ったのが(まぁ一方的に知ったということですが)、中村好文さんであり、写真の本だったりします。
知るきっかけになったのは住宅雑誌だったと思うのですが、そこに書かれていたのが
「物を大切にすることは腫れ物に触るように扱うことじゃない…」
との中村さんのインタビュー記事。
その時「はっ!」としたことを今でもはっきりと覚えています。
私自身、高価な物やお気に入りの物を買ったりしても大切にしたいあまり、使わずに仕舞い込んだり、使うにしても頻度を抑えて大事に使いたいと思う性格なのですが、「そうじゃないんだ!」と思わせてもらったのが中村さんでした。
山弘で新築やリフォームをさせていただくお客様の中にも、家が傷付くのが嫌で、床にカーペットを敷き詰めたり、子供が触るところにはカバーを付けていますと聞くことがあります。
もちろん、大切に使っていただくことは有難いことなのですが、少し考え方を変えてもらって…とお話しすることもあります。
例えばジーンズも新品のデニムより、長年履き込んで自分の脚の型に馴染ませ、色落ちしたものの方が履き心地が良かったり、またビンテージとしての値打ちがあったりします。
ジーンズも「育てる」という表現をすることもありますが、住宅もまさに同じです。
住宅の場合「経年美」といった言い方をしますが、引渡し直ぐよりも古民家がそうであるように、木材の色が段々と飴色へ変わり、長年住む中で傷が付いたり、子供が汚したりとその家の色に染められていく。
もちろん手入れが必要になる時もありますが、それも含め「家を育てる」ことになり、結果「大切にする」こと繋がるんだと思います。
総務部 小林孝弘