設計の築山です。9月も中ほどになり、今朝出勤途中で彼岸花を見かけました。
子供のころ彼岸になると皆そろって咲くので彼岸花は賢いなと思っていましたが、彼岸の頃に咲くのでこの名前になったそうで、順番が逆だったのですね。まあ、普通に考えたらそうなりますよね。
なぜ彼岸の時期になると必ず同時に咲くのか?
実は日本の彼岸花は、遺伝子的にすべて同じものだとされています。自然の中で生まれた三倍体植物の代表的な種で、ある意味でのクローンですね。 日本にある彼岸花は種をつけることがなく、古い時代に中国から導入された個体が、球根の株分けで増えたものだそうなのです。 同じ遺伝子なので、(同条件下なら)すべての花が同じタイミングで咲くわけです。
種をつけない彼岸花が群生している理由は、人為的に植えられたからなのですが、では何故、彼岸花を田畑の周りに植えたのか。それは、彼岸花の持つ強い毒性にあるようです。
彼岸花の球根には、リコリス属(ヒガンバナ属)の植物に見られる、強い毒性のある「リコリン」という物質が含まれており、人間が誤食すると死に至る場合もあるそうです。この毒性が、モグラやネズミを田畑に寄せ付けない効果を持つそうで、先人たちがあぜ道に彼岸花を植えたそうです。
ここまでの話で、秋の風物詩として海外からも人気の高い彼岸花の群生の景色は先人の手によってつくられたということが言えますね。
今年から彼岸花を見る目がちょっと変わりそうですね。
営業設計 築山大祐