こんにちは、設計の玉中です。
新しく始まっている補助金『こどもみらい住宅支援事業』の紹介記事その②です。
その①『共通編』はコチラ
リフォーム編で1つにするつもりだったのですが盛り沢山すぎたので、
リフォーム編をさらに2つに分けることにしました。
今回は『リフォーム 金額計算編』です。
これだけでもかなり長いですが、
リフォーム・リノベーション工事をお考えの方はぜひ読んでください。
(1).補助金額の上限
まずは貰える補助金の上限額について確認します。
リフォーム工事の場合、基本となるのは上限30万円です。
加えて「子育て世帯」か「若者夫婦世帯」に当てはまる方は+15万円の上限拡大を受けて
45万円まで申請を出すことができます。
また「自分で住むために安心R住宅を購入して、それをリフォームする場合」にも
一定の条件はありますが+15万円の上限拡大があります。
「子育て世帯か若者夫婦世帯」の方が「既存住宅を購入して」リフォームする場合なら
上限拡大の両方が適用されて、最大60万円の補助を受けられるということですね。
(2).補助対象工事
次に補助金を貰うためにはどんな工事が対象になるか、です。
補助対象となる工事は上の8項目です。
その内①~③のいずれか1つは必須となっており、断熱や省エネの改修が無い場合は
他の子育て対応やバリアフリー改修工事をしても補助金を貰えません。
逆に1つでも必須項目の工事をしていれば
子育て対応やバリアフリー改修工事を計算に加えられます。
ただし下限という条件もあり、申請できるのは最低で5万円分からとなっています。
工事の1つ1つの補助金額は今から紹介しますが、
小さい工事だけでは対象外になってしまいます。
ご契約前に対象工事がどれくらいになっているのか、しっかり確認しましょう。
次に対象工事を1つずつ確認してみます。
この説明だけでもかなりのボリュームなので、
必須項目の①~③だけ詳しく紹介します。
①開口部の断熱改修
開口部、つまり窓サッシやドアを一定の断熱性能を持つ
ものにするという工事です。
ガラス交換、外窓交換、内窓設置、ドア交換の4種類があり、
それぞれ大きさによって補助金額が決まる仕組みになっています。
開口部の断熱改修による補助金額は図の通りです。
窓は建物の中で熱の出入りが一番大きいと言われる
温熱環境の中で特に重要な部分なので手厚く補助されています。
中でもガラス交換はサッシの枠はそのままに、障子部分だけで改修するので
壁を壊す必要がなくて工期短縮・工事費減少になることも多いです。
しかし、どんなサッシやドアでも良い訳ではなく、
開口部の断熱改修に当てはまるように事務局に事前登録されている
性能を担保された商品を使う必要があります。
特に玄関ドアは玄関というコンクリートやタイル貼り土間の非居室、
ハッキリ言えば「リビングなどの部屋より寒くて当たり前の場所」と考えられることも多いので、
玄関ドアは断熱性能よりも「デザインと防犯と価格」の3点で選ばれ、
断熱性能が低くて対象製品になっていないかもしれません。
②外壁、屋根・天井または床の断熱改修(外皮の断熱改修)
壁や天井裏、床下などに断熱材を設置して
熱を逃がさないようにする断熱改修工事です。
本来は家を丸ごと断熱材で囲んでしまうのですが、
リフォーム工事ではなかなか難しい場合もあるので、
使用した断熱材の量で判断されることになっています。
最低使用量として決められた量以上使用していればOKということです。
登録された断熱材の中で性能によってランクが7段階に決められていて、
一定ランク以上の「高性能断熱材」は量がおよそ2/3で
一般ランクの最低使用量以上として良いとされています。
貰える補助金額が上の図になります。
外壁の場合は性能が一般ランクの断熱材で6.0㎥以上使用していると
「建物全体」という評価になり、102,000円の補助金額となります。
これが3.0㎥~6.0㎥の間なら「部分断熱」という評価になり、50,000円となります。
山弘の新築でいつも使っている「セルロースファイバー」の標準施工や
よく耳にする断熱材の1つ「グラスウール」で最低限は満たすくらいの性能というグレードだと
一定ランクよりも低い、一般ランクの商品になります。
グラスウールは厚み100mmが一般的なので、壁30㎡分以上を工事すれば
部分断熱の評価を満たして必須項目工事をクリアしたことになりますね。
こちらも開口部と同様に事務局に登録された商品を使う条件になるのですが、
低ランクの範疇とは言っても対象と認められた断熱材にはなっていて、
玄関ドアの例と違って対象外の製品を使うことはまずありえないので、
単純に量だけクリアすれば大丈夫となります。
③エコ住宅設備の設置
エコ住宅設備の対象は下の図になります。
これらの工事に当てはまるかは先の2つと同じく
「事務局に登録された商品かどうか」で決まります。
現在(2/17)は各メーカーが事務局に自社製品を認めてもらうよう
登録申請を出している状況です。
対象に認められた商品は「こどもみらい住宅支援事業」の専用HPから確認できます。
エコ住宅設備は「設置したかどうか」で決まるものと、
「設置した台数分計上できるもの」とがあります。
『太陽熱利用システム』と『高断熱浴槽』と『高効率給湯器』は設置したかどうかで
判断され、1軒に複数設置しても1回しか計算できません。
『節水型トイレ』と『節湯水栓』は複数設置すればその個数分を計算できます。
例えば『節湯水栓』は改修箇所がキッチン・洗面・浴室で3ヶ所あれば3台となるわけですね。
必須ではない④~⑧については、項目と金額だけ載せておきます。
④子育て対応改修はさらに(i)から(iv)まで細分化されています。
⑦耐震改修 15万円/戸
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 7千円/契約
いずれか必須の①~③に加えて④~⑧の該当する内容を加算して
貰える補助金額を計算するわけですね。
(3).対象工事と金額計算の例
最後に、対象となる工事の例を挙げて実際に計算してみます。
1. 浴室リフォーム工事
在来のタイル貼りの浴室をシステムバスに改修する工事です。
冷たいタイル貼りで周りの断熱も無く、寒いお風呂の改修は
使い勝手だけでなくヒートショック対策としても有効です。
対象となる工事は商品のセレクトによりますが、
システムバスで山弘の標準仕様を例にすると
①開口部の断熱改修:外窓交換(中) 16,000円
③エコ住宅設備:高断熱浴槽 24,000円
節湯水栓 5,000円
④(i)家事負担軽減設備:浴室乾燥機 20,000円
⑤バリアフリー改修:手すりの設置 5,000円
段差解消 6,000円
通路幅等の拡張 28,000円
で合計104,000円の補助金額となります。
一緒に給湯器も新しくして追炊きや足し湯機能が充実した
エコキュートやエコジョーズなどの高効率給湯器を設置したり、
同時に脱衣所も工事して洗面台の水栓や窓の断熱改修を行うと
その分補助金額も追加されていきます。
2. LDK改装のキッチン対面化リフォーム工事
1日の長くを過ごすリビングや毎日使うキッチンの改修は
暮らしの質を大きく上げてくれます。
そんなLDKの改修の中でも、設備を入れ替えるだけでなく
④子育て対応改修の(iv)キッチン対面化改修に当てはまる場合は
大きな補助金額になります。
キッチンで作業しながらでもリビング等で過ごす家族の様子を確認でき、
孤立させないような暮らし方が出来る人気の高いリフォーム工事です。
対面化改修の要件は大きく2点に分けられ、
A. シンク・調理台・コンロ・換気設備(レンジフード)の4つを有する
B. シンク・調理台・コンロの内少なくとも2つ以上に正対した向きからリビングかダイニングの過半を見渡すことが出来るようになる
という2点を満たせるかがポイントです。
これに当てはまっている場合の補助金額は
③エコ住宅設備:節湯水栓 5,000円
④(i)家事負担軽減設備:ビルトイン食器洗機 19,000円
④(iv)キッチン対面化改修 86,000円
で合計110,000円の補助金額となります。
ちなみにキッチン対面化改修に当てはまらない、
キッチンの位置はそのままで製品だけ新しいものに交換するような場合なら
③エコ住宅設備:節湯水栓 5,000円
④(i)家事負担軽減設備:ビルトイン食器洗機 19,000円
ビルトイン自動調理コンロ 13,000円
掃除しやすいレンジフード 10,000円
で合計47,000円の補助金額の見込みとなります。
これだけでも小さくない金額ですが、下限の5万円に届いていないので
申請を出せないことになってしまいますね。
補助金を貰うには窓のガラス交換でペアガラス化したり
段差解消として床の重ね張りをして入口ドアの段差を小さくしたり
設置するエアコンを空気清浄機能付きにしたりなど、
他の工事を組み合わせる必要があります。
長くなりましたが、これで『リフォーム 金額計算編』はおしまいです。
次回は『リフォーム 手続き・期間編』です。
リフォーム・リノベーション工事をお考えの方は是非次回もご覧ください!
実施積算課 玉中健太