寒くなってきましたので、日中でも家の窓は閉めっぱなし。ますます空気のことが気になる季節。
「これからの季節、部屋の空気のことが心配」
「換気をすればいいの?それとも空気清浄機が必要?」
このような悩みを持っている人は多いと思います。 が、結論を言うと、換気も空気清浄機も両方必要。
成人男子が 1 日に摂取する空気の重さはなんと 20 kg!食べ物 1.5 kg、飲み物 2 kgと比較 してはるかに多い!また、人が一生涯で摂取する物質の重量の中でも「室内空気」が 圧倒的に多いんだそうです。
びっくりですよね。
しかも、肝臓という解毒機能がある器官を通過する飲物や食物と違い、空気はダイレクトで肺に入ります。だから、このように「部屋の空気」が私たちに与える影響はめちゃくちゃ大きいのです。
にもかかわらず、それほど深刻に考えていない人が多いのが現実。
そこで、換気と空気清浄についての下記の4つのポイントについて、我々が25年取り組んでいるOMソーラーの研究レポートの記事を、できるだけわかりやすくして書いてみます。
❶換気と空気清浄機の両方が必要な理由
❷空気清浄機で除去できる汚れ
❸空気清浄機の能力とは
❹空気清浄機は本体価格だけで判断は禁物
❶換気と空気清浄機の両方が必要な理由
特殊な立地条件を除けば、外の空気は部屋の中の空気よりもきれいなので、換気をすること で部屋の空気はきれいになります。また、空気の汚れとは、ホコリやカビなどだけではなく、 人の呼吸で発生する二酸化炭素も含まれるため、外の空気との交換は不可欠です。 換気について建築基準法では 2 時間で家中の空気を入れ替えられる換気設備の設置が義務 付けられています(1 時間に 0.5 回)。これに対して、日本病院設備設計ガイドラインでは、 感染症用隔離病室の換気を 1 時間に 12 回とされています。しかし実際にそれだけの換気を 行うことは難しいため、換気と空気清浄機を組み合わせることで 12 回の換気に相当する環 境を維持しています。 一般の住宅でここまでは必要ないとしても、コロナやインフルエンザが気になる昨今、1 時 間に 0.5 回程度の換気をする住宅でも、空気清浄機を組み合わせることをお勧めします。
❷空気清浄機で除去できる汚れ
最近の空気清浄機は各社とも高性能を掲げており、カタログを見ると「〇〇μm を 99.○%除 去!」といった表記が並んでいます。ちなみに空気清浄機の世界では花粉はかなり大きなサ イズで、もはや花粉が取れるのは当たり前。最近ではウイルスがターゲットです。 厄介なのはニオイです。ニオイの元はウイルスよりもさらに小さいため、それ単体を除去す るのはかなり困難ですが、小さな物質は大きな物質に付着して浮遊することも多いため、空 気清浄機の運転を続けることで一定量のニオイを除去することは可能です。 また、換気は空気ごと外に捨てるためニオイ対策としては非常に効果的です。この点でも換 気との上手な組み合わせが賢い使い方といえます。
❸空気清浄機の能力とは
空気清浄機のフィルタは非常に高性能化しているのですが、実際にその高い 性能を発揮するポイントは2つ。
・どのくらいの時間で効果が出せるのか
・どれだけの広さを対象にできるのか
空気中の汚れは浮遊時間が長いほど人が吸い込む可能性も高まります。フィルタを通過す る際にどのくらいの量の汚れをキャッチできるのか。そして、フィルタにどれだけたくさん の空気を送り込むことができるのかがポイントになります。 広さについては「○○畳用」といった目安があります。しかし、部屋が仕切られていれば、そ の部屋の外は対象外になりますし、邪魔にならないように部屋の隅に置くような使い方で は、空気清浄機の本来の集塵能力を発揮しにくくなります。 ただ現実的には強運転の音は気になるし、部屋の真ん中に置いたら邪魔だし、玄関や廊下に まで置くわけにもいかないし、と悩ましいところ。何を優先するのかを考える必 要があります。
❹空気清浄機は本体価格だけで判断すると後悔する
空気清浄機が他の家電製品と大きく違うのは電気代以外にお金が掛かる点です。強運転に したり、運転時間を長くすれば、その分、電気代は掛かります。なお、夜は運転を止めてし まう方もいるかもしれませんが、アレルギーやぜんそくなどの症状は就寝時や、その前後に 発症しやすいため、症状をお持ちの方は夜間も運転させること、できれば 24 時間連続で運 転することをお勧めします。 そして電気代以上にお金が掛かるのがフィルタの交換費用です。一般的には高性能なフィ ルタほど交換用のフィルタも高額になり、交換やメンテナンスの頻度も多くなりがちです。 こうしたフィルタの金額や交換時期の目安などもよく確認してお選びください。
まとめ
このように換気と空気清浄機については総合的に考えるべきです。
・換気は外の新鮮な空気を取り入れてくれる大切な役目。
・換気には限界があるので、適切な換気と空気清浄機を組み合わせること。
・空気清浄機のフィルタの能力ではなく、家全体の空気清浄能力で評価。
・空気清浄機は本体価格だけではなく、ランニングコストとの合計で検討を。
家の中の空気は、水槽の中の水と同じで、快適で健康的な暮らしのためには、空気も「交 換(=換気)」と「ろ過(=空気清浄)」の両方を考えたいもの。
3年前にOMソーラーから発売開始された全館空調OMX。全館空調ですので、換気と空気清浄については非常にやりやすい。ご興味ある方はぜひご相談ください!