こんにちは、設計の玉中です。
散歩がてら山林を歩きに行く第15弾。奈良県にある観光スポット『谷瀬の吊り橋(たにぜのつりばし)』へ行ってきました。
『谷瀬の吊り橋』は奈良県の南端に位置する十津川村にある観光スポットです。
現在は観光名所となっていますが、元々は1954年の戦後復興期に住民の出資が予算の8割を占める形で建設されたいう経緯が珍しい、生活用の吊り橋です。
長さ297m、高さ54mにもなる大きな鉄線の吊り橋で、歩行用の吊り橋としては関西で最長となっています。実は1994年に抜かれるまでの40年間、歩道吊り橋の長さ日本一をキープしていました。
現在でも生活用に限れば日本一の長さを誇ります。
2021年には土木学会選奨土木遺産に認定され、日本でも指折りの吊り橋として知られています。
ちなみに関西で2位の長さとなる吊り橋は以前記事にしている大阪府交野市の星田園地にある「星のブランコ」です。
重量がかかり過ぎるといけないので、橋の上に立つのは一度に20人までと決められており、橋の両側で警備員さんが人数調整をしています。
訪問客が多い時期は駐車場のあるコチラ側からの一方通行になり、帰りは十津川村の手配する臨時バスで帰って来るのが通例です。
実際に橋を支えているのは進行方向に対して垂直に入っている鋼管なので大丈夫なのですが、踏板はところどころ縮んで空いていたり、割れが入っていたりして少しスリリングです。
先ほど人の多い時期は一方通行と言いましたが、普段はどちらからも渡って来るので、すれ違う必要があります。
踏板の幅はおよそ30cmくらい。大人が真っすぐ立つと2枚分は使うので、揺れる中で体を入れ替えるには譲り合いが必要です。
橋の下の河原はキャンプ場になっています。
訪れたのは5月の大型連休の最中。天候も良くて賑わっていました。
吊り橋を渡り切って【山林を歩く】の本番はここから。
『谷瀬の吊り橋』を上から見下ろせる展望台を目指します。
と言っても山林に入るのは最後の少しだけ。
ほとんどは舗装された田舎道をのんびりと歩くだけです笑
歩き始めて5分ほど、古民家カフェ『labo』がありました。
渓流の近い古民家を改修したカフェで、店舗の中庭を挟んだ向かい側には僅かですが屋外席があり、気持ちよさそうです。
往路ではまだ開店前だったようなので、帰りに寄ってみることにして先へ進みます。
『labo』さんからさらに歩いて10分。水車が見えてきました。
水車に落ちて来る水は山から引いているらしく、水車を回転させた後はドリンクを冷やしてくれています。
竹の貯金箱に100円玉を入れて、ジュースを買って先へ進みます。
水車からすぐのところに『竹原八幡神社』の参詣道入口があります。
階段を上がらずに右へ行くと車で神社まで上がれる迂廻路があるようですが、今回は階段から山林の中を進みます。
参詣道の廻りはほとんどが杉林か竹。川沿いの谷あいが近いこともあって土の保水量が多いのかもしれませんね。
参道の階段を登ること5分ほど。
『竹原八幡神社』、通称「森山神社」に辿り着きました。
この神社は江戸時代中期に出来たとされています。それまでは上谷瀬と下谷瀬で喧嘩が絶えなかったのですが、それぞれの氏神様を一社に統合して一緒に祀り、共同でお祝い事や祭りを行うようにしたところ、強い連帯が生まれて何事も話し合いで解決出来るようになったと言います。
まさに「村づくりのため」に生まれた神社であり、現在でも元々のご利益である五穀豊穣のみならず、人間関係の和合を図る縁結びの神社としても親しまれているそうです。
目的地の展望台まではここからあと5分ほどです。
神社から展望台へ続く道は緩やかな山道です。
神社を超えてすぐの山頂に近いあたりは参詣道入口のあたりとは違ってヒノキやマツが増えて来ています。
山頂を超えて下りに差し掛かると急に広葉樹が増えてきます。
『谷瀬の吊り橋』を見下ろせる「森山展望台」に到着です。
かつては川の氾濫などで対岸と行き来が出来なくなった時に手旗信号などで連絡を取り合った高台で、そこを広場にしたそうです。
『谷瀬の吊り橋』を見下ろしてみると、橋の真ん中付近で景色を楽しむ人、無邪気に行ったり来たりして連れが追い付くのを待っている人、橋の揺れの恐怖に立ち竦む人など色んな人がいることを観察できます。
帰りは神社まで戻った後、階段の参詣道ではなく車で登って来られる迂廻路の方で下りてみます。
山の北側斜面になるからなのか、さっきまではあまり見かけなかったシダの仲間が多く茂っていて、木に対する竹の比率も高めに感じます。
この後は参詣道入口に合流して来た道を戻り『labo』さんで一服し、再び吊り橋を渡って帰りました。
吊り橋を渡ってから展望台まではトータルで25分くらいでしょうか。
最後には舗装されていない山道もあるので足腰に不安のある方にはしんどいかもしれませんが、一般的には準備物無しでも問題ないような軽い道のりでした。
『谷瀬の吊り橋』がある奈良県十津川村は大和高田から和歌山県新宮市までの「日本一距離の長い下道の路線バス」が通るルート上にあります。
8月のお祭りの目玉「揺れ太鼓」の他、地元の方には吊り橋を電動自転車で渡ったりする方もいるそうです。
交通の便が良いとは言えないですが、その分綺麗で豊かな自然に囲まれた絶景スポットです。
年末までは橋の入口にある建物の改修工事のため通行止めになっていたのですが、現在は工事も終わって復活しています。
一度は訪れてみて欲しい、観光スポットです。
新築事業部 管理設計 玉中健太
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