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ブログ

住宅を設計する上で、大事にしていること②

設計の中村です。

建築を学びはじめから

20年になります。

これまで200棟の住宅の設計に携わらせていただきました。その貴重な経験の中で得た住宅設計における考え方や大事にしていることを整理していこうと思います。

建築は、考えなければならない要素が非常に多く、複雑でなかなか一言では言い表せないものです。これから住宅を建てられる方や建築に興味がある方へこの複雑な要素を分解しながらお伝えすることで、建築のおもしろさや住宅のおもしろさ、そしてより良い暮らしを実現していただくためにお伝え出来ればと思います。

今回は、その第2弾です。

骨と筋肉

前回の『自然に向き合える家』の中でもあった家は、まず身を守ることが大前提で、それによって生まれるゆとりが、自然に向き合える豊かさを生みだすといったお話しを書いた。
その身を守るためにかかせないのが、本当に安心して過ごすことができる構造をどうつくるかである。柱や梁は、人間でいう骨にあたる部分であり、耐力を担保する壁や屋根は、筋肉である。どれだけ筋肉を鍛えても、骨がしっかりしていないと、多少補えたとしても、あまり意味がない。
創業者である三渡弘は、絵を描くことがとてもうまかった。孫にあたる現社長の三渡眞介は、子供ながらに、「どうすれば、躍動感の溢れる馬を描けるのか?」聞いたところ、「まず、骨を描き、そして筋肉を描く。そうすれば、良い馬が描ける。」とのことだった。

建築も同じである。骨を考えることからはじめ、その上でどう筋肉をつけるかである。また強い骨=美しい骨でもある。無理なく、力を均等に分散させる骨組みは、上下左右に規則正しく並んでおり、とても合理的かつ機能的で美しい。機能美といった言葉もあるが、この強い骨組みこそ、とても美しいのである。骨からデザインすることで、数値的な強度を確保するとともに、この骨組みを意匠として魅せていくことで、陰影による室内空間の深みも生まれ、さらには視覚的にも安心できる家が生まれるのである。


ある現場で上棟をしていた時、そこを通りがかった下校中の小学生が足をとめ、こう声をかけてくれた。「おっちゃん、この家カッコええな!」骨組みの強さと美しさは、小学生でも感覚的に感じとれるものなのである。

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企画設計課 中村将之

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中村 将之

中村 将之

新築事業部 企画設計課 課長

資格:一級建築士

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