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外部から改修する

工事の順番からすると、既に建っている建物も、新しく建てた建物も、まずは、『屋根』を設置する事から始まります。とは言っても古い建物の改修となると屋根材を葺くまでに下地(垂木、野地板など)の修復が大事になります。

その後は、引き続き『外壁』を修復する事になります。雨風を防ぐことが、一番最初の作業となります。

この建物は、築100年を超える年月を経ているので、屋根の下地も波を打っている(上がったり下がったりしている状態)状態なので、糸を引いたようにまっすぐの下地に直します。

当然、外壁についても凹んだり、飛び出したりしています。そこも糸を引いたようにまっすぐにし、尚且つ、垂直な壁(地面に直角)になるように修正していきます。もちろん平面的にも直角となるように修正します。

元々の外壁仕上げラインとは、何cmも飛び出した位置に新しく外壁ラインが出来たり、他との仕上げ納まりの関係上、下地の厚みを考慮しながら薄くすることもあります。

屋根の軒の出(外壁からの飛び出している寸法)とか、外壁の仕上げラインの位置の確定は、廻りの仕上げ納まりとの関係、取合い、取り付き方、デザイン性など、色々と考えて決めます。

単純に気分でココら辺かなぁ・・、では、決められないのです。全体の最終形(仕上り状態)が描けていない大工さん、現場監督さんでは、出来上がりが、何かスッキリしない事になっているのはその結果なのです。

難しく、頭を使う時間ですが、現場関係者としては、一番の『やりがい』のある瞬間なのです。

屋根、外壁の仕上げを進めると、どれだけ痛んでいたのか? どんなに汚れていたのか? まったく解らなくなり、古い建物でも新築したかのように見えるくらいになります。

垂直、水平を呼び戻して『角』(カド)を出すと、建物は『男前』、『別嬪』になるのです。

谷口 充

谷口 充

常務取締役 リノベーション事業部

資格:一級建築士・一級施工管理技士

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