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波賀の『森林鉄道』復活へ

こんにちは、設計の玉中です。



宍粟市内の北寄りにある波賀町では、かつて山から伐り出した木材を運ぶために使っていた『森林鉄道』を復活させようという動きがあります。

計画は数年前から進んでおり、大詰めが近づいているということで見に行ってきました。
















波賀森林鉄道は1916年(大正5年)に国有林から伐り出された杉や桧を搬出するために作られ、最盛期には総延長が40kmにも及んだとされています。

しかし、脱線などの事故も多く、次第にトラックによる輸送へと移行され、56年前の
1968年(昭和43年)に閉鉄式が行われて廃線となりました。

そんな森林鉄道を地域づくりへの情熱と歴史・文化的な価値への敬意から復活させようという地元の有志が市の協力のもと、計画を進めてきました。












場所は宍粟市波賀町にある『フォレストステーション波賀』の敷地内です。

フォレストステーションの建物のすぐ向かいにあるメイン駐車場からであれば
徒歩数十秒で機関車展示場に到着します。

現在は周回コースが完成した広場に機関車が移されたため、展示用線路だけが残っています。




芝生広場の坂を上って散策道に合流し、周回コースのある場所まで5分ほど歩きます。












広場に着きました。
坂を登ってくると高さの関係もあっていきなり現れたように感じます。


この日は機関車で人を運ぶための客車の塗装作業をしていました。
元々は大きな台車だったものを連結出来るように改造し、屋根や壁を付けたそうです。
大人6人が乗れるくらいの大きさです。


現在の周回コースは広場に設置された約110mだけですが、
「外からでもかなり近い距離で撮影したり出来るので完成式典や乗車イベントでは
家族連れを中心に大満足して頂けた。」とのことでした。

8/26に行われた記念式典の様子。神戸新聞社Youtubeより





最終的には敷地北側にあるコテージ村の近くまで線路を延ばし、
ここでUターン出来るように迂廻路を取って、
合計で670mを超える線路を敷く計画となっています。
広場からコテージ村までの線路は製作中で、現場には枕木が置かれていたり道を掘削する重機があったりしました。

昨年12月には富山県で砂防事業の点検用に使われていたモーターカーの払い下げを受けて修繕・改良し、第二の客車として設置されるなど、着々と計画が進行しています。

森林の中をゆっくりと走るため、木漏れ日や風を感じ、森林浴を楽しめる予定です。
完成予定は今年の10月です!















森林鉄道の会場であるフォレストステーション波賀は前述のコテージ村の他にオートキャンプ場や日帰りでも利用できる温泉があり、東山登山道の拠点にもなっています。

近くには市内でも有数の観光スポット「原不動滝」や森林セラピー基地「赤西渓谷」など紅葉狩りの名所が複数あります。

10月に鉄道が完成した後、11月くらいに訪れると特に楽しめそうです。


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玉中 健太

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