住宅を設計する上で、重要なポイントの1つが「窓」です。
窓は住宅の機能性にかかわるだけでなく、外観や内装の印象にも大きくかかわってきます。
そのため、窓の配置にこだわることで、理想に近い住宅を叶えられるでしょう。
そこで今回は、新築の窓の配置で悩んでいる方に向けて、窓の高さの目安をご紹介します。
窓の必要性について
採光
住宅において、窓がとても重要である理由の1つが「採光」です。
採光を目的とした窓は、設置する高さや方角によって、光の入り方が大きく変わってきます。
光の入り方が悪いと、眠りの邪魔になったり、テレビが見にくくなったりするので注意しましょう。
また、採光だけを目的とした窓であれば、開閉しない「FIX窓」を導入してみるのもおすすめです。
換気・通風
換気や通風の確保も、窓が必要な理由の1つです。
換気や通風を目的とするのであれば、風の入り口と出口を確保することが重要です。
窓が1つしかないと、空気の流れが作れなくなってしまうので、1つの部屋に2つ以上の窓を設置して、風の通り道をきちんと確保しておきましょう。
開放感
窓の重要性は何も、風通しや換気といった機能性だけには留まりません。
住宅のデザイン性を高めるためにも、窓は大切な役割を果たしています。
窓がたくさんの光を取り込み、住宅の外の世界とつなげてくれることで、広大な開放感を演出してくれます。
また、家にいながら外の景観を楽しむこともでき、ゆったりとした時間の経過も感じられるでしょう。
心のゆとりや落ち着きにとっても、窓は非常に重要なポイントなのです。
窓の高さの目安を紹介
それでは、こうした窓の必要性を最大限高めるためには、どれくらいの高さに窓を配置すれば良いのでしょうか。
ここからは、目的別に窓の高さの目安をご紹介します。
リビングの掃き出し窓
縦幅約2mほどの大きめの掃き出し窓をリビングに設置する場合、床から0mmとそのまま設置するのが標準的な高さです。
外との出入りがしやすくなるように、床から直接つなげて設置すると良いでしょう。
リビング用の窓
縦幅約1m強の一般的なリビング用の窓は、床から約700mmの高さに設置するのが目安です。
このタイプの窓は、リビングやダイニングに開放感を出すために設置するものなので、腰よりやや低めの高さに配置すると有効活用できるでしょう。
一般的な居室用の窓
縦幅約1m前後の一般的な居室用の窓は、床から約900mmの高さに設置すると良いでしょう。
この高さは、おおよそ腰位置ほどの高さになるため、リビングをはじめとする家具を置きやすい高さになっています。
ただし子供部屋や書斎などは、窓の床からの高さが変わるため、900mmとは限らない点に気をつけてくださいね。
換気用の窓
縦幅約700mm程度の換気用の窓は、床から約1300mmと高めに設置するのが最適です。
換気が必要な場所に用いる窓のため、洗濯機や吊戸棚の配置を考慮した高さになっています。
まとめ
窓は採光や風通しといった機能性だけでなく、住宅の開放感を演出するためにも、非常に重要な役割を果たしています。
そのため、新築で一から住宅の設計を決める際は、目的別に最適な高さに窓を配置して、窓を最大限に有効活用できるようにしましょう。