こんにちは、営業の丹野です。
通勤路の桜並木もだいぶ桜が咲いてきております。
春の到来ですね。
さて今回から、
全7回にわたり「ヤマヒロの標準仕様を徹底解剖」をお送りいたします。
初回は、-構造編- から。
住まいにおいて、重要な要素はたくさんあります。
1つ1つがどのような仕様になっているかはよく確認すべきですが、
”構造”と聞くと
難しいイメージを持ってしまいますよね。
ただ、住まいにおいては
難しいことこそ安心安全な暮らしに直結してきます。
家の構造というのは、
人間で言うと、骨や骨格に当たります。
骨や骨格がしっかりしていないと安心安全な生活はできないですよね。
なので、決して
構造を疎かにしてはいけないと思います。
後回しなんてもってのほかですよね。
せっかく0から家を建てるのであれば、
骨格からちゃんと考えたいですね。
-構造編-
4つの大事なポイントをご紹介していきます。
1.『直下率』の高い家
【直下率】とは
柱や耐力壁などが、
1階と2階で同じ位置に、
どの程度の割合で揃って配置されているのかを示す指標です。
熊本地震で倒壊した住宅の壁量は耐震等級2の必要量を満たしていましたが、
柱の直下率が47.5%(適正直下率60%以上)、
耐力壁が17.8%(適正直下率50%以上)で、
特に耐力壁の直下率が小さいプランとなっていたそうです。
「直下率不足」が倒壊原因の一つとなると無視できないですよね。
建築基準法で直下率の規定はありませんが、
当社では、全棟、直下率も計算します。
ヤマヒロの家は、『直下率』の高い家が絶対条件ですので
全棟、柱の直下率90%以上となっております。
外観が整って見えるのは、直下率が高いからこそとも言えます。
安心安全、外観、
色んな意味で押さえておきたいポイントの1つです。
2.『制震ダンパー』全棟搭載
東日本大震災の際には、
非常に多くの家屋が全壊、あるいは半壊・破損の被害を受けました。
こうした地震被害の多くは
柱や梁といった接合部の強度不足や木材の劣化・腐れが影響し、
引き起こされたのではないかと推測されています。
永く住み継ぐ強い家づくりのため、
何よりお住まいになる皆様の安全・安心のため、
従来の在来工法において弱点とされていた梁や接合部の適材適所に
耐震金物を使用し接合しています。
株式会社トキワシステムさんの
「αダンパーExⅡ」という商品で
変位量を55%低減し、
120年の製品保証付きという優れものです。
ヤマヒロでは制震ダンパーを標準としており、
1棟あたり20~23箇所取り付けます。(約35万~40万/棟)
3.『耐震等級』と 『許容応力度計算』
当社では、構造計算(許容応力度計算)による耐震等級2相当を標準としております。
「性能表示計算」は
壁量、配置バランス、床倍率、接合部、基礎、横架材のチェックがありますが、
バランスを検討している簡易計算で基礎や横架材はスパン表を用いるだけなのに対し、
「許容応力度計算」は
力の伝達を確認して、部材ごとの応力を求め、その安全性を確認していく方法で、
より安全な計算方法といえます。
許容応力度計算を行うと、耐震等級なしでも、
性能表示の耐震等級2と同等の耐震性能が得られます。
さらに許容応力度計算の耐震等級3では、耐震性能が1.5倍となります。
同じ耐震等級3でも性能表示計算と許容応力度計算では耐震性能のレベルが違います。
最近では
「耐震等級」という言葉だけが、
出回っているように思えますので
どんな計算方法なのかもセットで知っておく必要がありますね。
4.『他人任せにしない』仕組み
安心安全な家をつくるためには、
そもそも構造部分の材料や構造計算を他人任せにしないことが大前提だと思います。
ヤマヒロでは、間取りの前に構造を考えます。
決して間取りに合わせて構造をとってつけたように作りません。
それは間取りのミスは間取りで補えますが、
構造のミスは致命的だからです。
良い構造は、美しい外観を作り、良い間取りにつながります。
★設計事務所としても、工務店としても当然ですが、
構造図面を100%自社で製図しております。
これによって構造にも責任を持って施工でき、
構造=デザインの考え方が実現できます。
(※最近では、構造の自社設計は珍しいそうです。)
★自社プレカット木造住宅にとっての心臓部である
構造材の加工を外注しなくても良いように、自社で半自動プレカットを持っております。
職人の手刻みと、この半自動プレカットで、自社でキザミ仕事を全て完結させます。
また、これらの会社体制が整うことで
自社大工による「木を見る力」を最大限活かせ
本当の意味での安心安全な家を提供できると考えております。
補足としてお伝えしておきますと、
ヤマヒロの家は、構造材に関しても無垢材が標準です。
メリットは、
・高い調湿作用
・高い断熱性
・時間が経つにつれ強度が高くなる
・美しい見た目
・程よい柔らかさ
デメリットは、
・コストは高め
・乾燥が難しい
・反りや割れなどの変形が出やすい
・職人の技術が必要
・個体によって強度や品質にバラつきがある
などが考えられます。
集成材だとメリット・デメリットが全く逆の事が考えられます。
ここで大事なのが
どんな材料でもメリット・デメリットがある中で、
どうデメリットを解決するかが重要です。(例えば会社体制や設計ルールなど)
木のもつ本来の効能はなかなか改善できないが、
価格や品質は解決できると考えております。
メリットを活かしながらデメリットを解決することから
目を背けないことが良い家を作る第一歩だと感じます。
また、構造部分を内製化できているからこそ、
構造と意匠の両立ができていくと考えます。
構造の強度だけでなく、
シンプルかつ規則正しい構造材の連続性が、
永く住まう上で、飽きがこない家を生み出します。
いかがでしたか?
家にとって一番大事な構造に関しての標準仕様をお伝えしました。
実は、
日々の暮らしにも直結するという事がおわかりいただけたかと思います。
決して疎かにせず、
構造部分から見比べていきましょう!
ヤマヒロでは、
この記事でお伝えした内容も含めて、
体感体験形式でご理解いただけるイベント「自社工場見学バスツアー」をご用意しております。
耐震性・断熱性のしくみを大公開します。
ご興味ある方はお気軽にご予約下さいませ。
次回は、標準の断熱・気密についてお伝えしたいと思います。
営業設計一課 丹野将