こんにちは、設計の玉中です。
4回に渡って紹介記事を書きました国の補助金
『こどもみらい住宅支援事業』について、
4月28日に重大な情報更新がありました。
過去の紹介記事や事務局の公式HPは下のリンクからご覧ください。
紹介記事①「共通編」
紹介記事②「リフォーム 金額計算編」
紹介記事③「リフォーム 手続き・期間編」
紹介記事④「注文戸建て住宅新築編」
事務局HP
発表された情報は2点あります。
①交付申請期限の延長
②新築住宅の補助対象期限の変更
の2点です。
まずは『①交付申請期限の延長』についてです。
最近は原油髙などによる資材・建築費用の高騰が続いています。
その支援策として『こどもみらい住宅支援事業』に補正予算を付けて、
期限を延ばして申請の枠そのものを増やすという措置が取られました。
元々は令和3年度の補正予算として542億円と発表されていましたが、
令和4年度の予算から600億円が追加され、予算が倍以上となりました。
申請期限がどう変わったのかという本題ですが、
令和4年10月31日までだった交付申請の期限が
令和5年3月31日までと5ヶ月間延長されました。
先駆けて予算枠を確保する予約申請の期限や
新築工事が終わった後の完了報告期限も同様に5ヶ月間延長となり、
戸建て住宅の完了報告期限は2023年10月31日までです。
これによって農転許可や造成工事などの都合で
「工事請負契約は結んだが着工出来なくて期限に間に合わない」
という状況だった方も対象になるかもしれないですね。
もちろん今から工事を検討するという方にとっても朗報です!
もう1つの情報『②新築住宅の補助対象期間の変更』は
文字通り新築の方についてだけの話になりますが、
こちらは施主様が不利になる情報なので要注意です!
この変更内容というのが、
新築で対象とするための最低限の性能である
「一定の省エネを有する住宅」の申請の場合については
令和4年6月30日までに工事請負契約した案件までに限定する。
というものです。
つまり『新築は高性能なものしか認めない』と
対象が絞り込まれることになるわけです。
以前の紹介記事④で書いたように、「一定の省エネ」で求められる性能というのが
新築ならば到達して当たり前と言われてもおかしくない程度なので、
より高性能な住宅を増やして低炭素化を目指すという趣旨を
強く国交省が押し出して来たことになります。
令和4年7月1日以降に工事請負契約を結ぶ方については
「高い省エネ性能等を有する」と認められる長期優良住宅や認定低炭素住宅などの認定、
あるいはZEH基準をクリアしてBELS等の評価制度を受ける必要があります。
性能を高めるためのコストアップがどのくらいかはプラン次第ですが、
・性能評価制度を受けるための申請費用がかかること、
・長期優良住宅など、評価制度によっては着工前に取得する必要があるという期間のこと、
この2点は影響が出てきますので気を付けないといけません。
元から長期優良住宅認定を予定している方などは
申請期間と工期の確認だけで済みますが、
「一定の性能を有する」で考えていた方については
申請費だけでなく性能を上げるためのコストアップを含めた
費用対効果で検討する場合もあると思います。
リフォーム・リノベーションをお考えの方や、
元からZEH基準や長期優良住宅などを予定していた方については
①の期間延長だけなので心配は要りません。
新築をお考えの方で
「それなりの性能があれば良いんです」や
「性能が落ちるのは承知で造作の木製窓が欲しい」という方は
②の締切りが迫っていますので要注意!
お早めに営業担当者にご相談ください。
実施積算課 玉中健太