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シロアリに負けない

木造の家は鉄やコンクリートの家よりもよっぽど長く保ちます。意外に思われる方も多いかもしれませんが事実ですね。歴史が証明しております。

鉄やコンクリートの家で、100年以上の家ってあまり見かけませんよね。2つとも大体50年くらいで建て替えられたり解体されたりします。それに比べて100年も200年も経っている家というのは全て木造。まあ、100年以上の歴史があるのは木造だけっていうのもあるのでしょうが・・・。

考えてみれば竪穴式住居から始まって、日本の国では1万年もの昔から建築物は木造でできています。木造にはそれだけの歴史と実績があるってことなんですよね。もちろん木造も部分部分は傷みますので、次々に補修は必要になってきますが、こまめにやれば非常に軽微な補修で済みます。このこまめなメンテナンスをして、毎日そこに人が暮らして、風を通したり掃除をしたりさえしておけば非常に長く住めるのが最大の特徴です。

しかし、鉄には錆や熱、コンクリートには雨や湿気という大きな致命的な天敵があるように、木造にもシロアリというライバルがいます。本日はこのシロアリについてのお話。

結論から言えば、『シロアリを必要以上に恐れるな』ということ。見方によれば、シロアリは人間よりもよっぽど健全な自然環境にとって有益な生き物です。なにせ植物を育てる土を作る生き物なんです。

シロアリは古来からそこらじゅうにいました。今でもです。一つの家にシロアリが出るということは、その周辺の地中に大きなコロニーがあってもおかしくありません。しかもそのコロニーのある場所は自分の敷地内とは限りません。だからその周辺の家にも入られているケースが多いですね。際限なく広がっていき、気づいたときには家がガタガタというケースもあり、必要以上に敵対視してしまうのが人情です。

ところで、シロアリと言いますが、これは蟻ではありません。蟻は頭と胸と腹の三つを持っていますが、シロアリは頭と腹の二つ。どちらかといえばゴキブリに近い生き物。この生き物、実は非常に弱々しいところも持っています。風や水に弱かったり、人の気配を感じればすぐに隠れてしまうなど。だから蟻道という土のトンネルを作って移動します。そうして木材にたどり着いたら体内の分泌物で木を形成するセルロースを分解して食べるんですね。一つのコロニーに数千万匹。個体は弱いのに、数の力がすごい。木造住宅にとっては侮れません。

ではどうすれば良いのか?戦後の日本住宅のシロアリ対策は主に農薬処理でした。

地上1メートル以内の重要な構造材、土台や柱などは建築基準法で防腐・防蟻処理が義務付けられております。この処理方法が戦後ながらく農薬の独壇場でした。新築時に殺虫剤と防腐剤の混合物で処理されるのですが、農薬というのは食品の残留農薬汚染を防ぐために、分解しやすい化学構造に作られております。なので、住宅の木部に塗布しても5年程度ですぐに揮発・分解して、シロアリを殺すという効力が切れ手しまいます。

なので、本来は5年ごとに壁の中に隠れたこの構造部分に、防腐・防蟻処理を行わなければならない。でも、そんなことは膨大な費用がかかってしまい、現実的には無理。そうしてシロアリの食害被害にあってしまう。これが表のように戦後の木造住宅の寿命が短いと言われる原因の一つです。

じゃあ、戦前の日本住宅はシロアリに強かったのか?いえいえ、決して強かったわけではありません。強い弱いで言えば今と全く同じでしたが、シロアリが入っていることがすぐにわかるようにはなっておりました。

柱や梁、根がらみや地幅などの重要な構造部材を今みたいに隠さずに、ちゃんと見えるようにしていた。また、床がない部分(土間)が多く、床があっても高床で、風通しがよく作ってありましたので、シロアリが入っていれば一目瞭然です。

『ああ、シロアリ入っとるな。そんな季節か。蟻道潰して、水撒いて、追い払っとこ。ついでに村のシロアリ屋さんに報告してコロニー探してもらお。』ということ。多少、食害にあっていても、木造軸組工法ですから、村の大工さんに頼んで補修してもらえばオッケー。シロアリとうまく共生していたってことですね。

じゃあ、なんで今でもそんなふうに作らないのか?それは寒かったから。昔の家は夏場は涼しくてよかったんですが、冬は寒かった。これは現代人には我慢ができません。断熱をしっかりやって、隙間風をなくし、夏も冬も快適な住宅にしたい。なので、構造部分が隠れるケースが増えてきたんですね。

シロアリ対策。昔ながらの家は寒いのでダメ。5年で効能が消える農薬での防蟻処理もダメ。となったらどうしたらいいのか?現在、主流はホウ酸処理です。

ゴキブリやシロアリは、体内にホウ酸が入ると脱水症状で死んでしまいます。なぜなら腎臓がないから。先発隊のシロアリがホウ酸処理をされた木材を食べてもすぐには死にませんが、彼らが巣穴に戻った頃に死亡。その糞を食べた仲間も順次死亡。こうしてコロニー全体が全滅します。

しかもこのホウ酸の無機化合物、地面から1メートルまでの構造躯体に塗布しておけば、揮発・分解しないので、室内空気を汚染もしませんし、効果が失われない。人体への影響は食塩程度。しかもかなりの安価で、施工性も抜群!シロアリ対策がかなり楽になりました!それにヤマヒロの家は元々が構造躯体の見える真壁の家ですので、このホウ酸処理、非常に相性がいい!

シロアリには勝たなくてもいいんです。負けなければ。ホウ酸で処理をして、うちの家は食べれません!というご案内をシロアリさんに出しておきましょう。

長持ちな住宅は、家計にとって大きなプラス。30年しか保たないマイホームを30年ローンで建て替えれば、生涯ローンの返済に追われる人生。マイホームが100年持てば、単純に考えれば、ローン返済後の70年は、住宅にお金の心配のない暮らし。

昔のように、代々住み継ぐような大家族文化ではなくなってしまいました。でも、それぞれにマイホームが持てるのも幸福なこと。だからこそ、シロアリに限らず、地盤/構造躯体/壁内結露/耐震/火災など、住宅は長く安心に住み続ける手を打っておくべき。さまざまな保証と同時に、対策をしっかりとご提案いたします。

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