北京オリンピックも始まりましたね。夏冬ともに同じ都市で開催されるのは、オリンピック史上初めてのことなんだとか。ただ、今年は雪が少なくて、ほとんどが人工雪でまかなっているとか。
さて、今日は木のお風呂のお手入れにとてもすぐれたカビ取り剤を見つけたのでお知らせします。
自宅をリノベーションした時に、お風呂をTOTOから発売されているハーフバスユニットをつかって木のお風呂にしました。ハーフバスユニットは名前のとおり下半分だけのユニットバスで上半分の壁と天井は好みの仕上げ材をつかえるという商品です。
ヤマヒロでは、これに桧の縁甲板を仕上げ材に選んで張っています。
風呂場に木を張るとカビが心配になりますよね。普段のお手入れも、めんどくさそうと思うかもしれませんが、意外と特別なことはしていません。ひとつだけ気を付けたいのは換気扇を止めないことくらいですかね。とにかく水を早くなくすのが大事なようです。
カビの生育には、温度・湿度・栄養の3条件が必要といわれています。言い換えれば、それらが揃わなければカビは生えないということです。湿度80%以上で活発に繁殖しますが、60%以下でも生える場合もあります。 大切なのは、湿気のもとになる水けを放置しないことが大事になってきます。木のお風呂オーナー様の中には毎日、お風呂あがりに水切りで水滴を取り除く方もいらっしゃいますが、私の家ではそこまでやっていません。というのも、木部に水滴が残ることがほとんどないからです。もともと、張っている木の表面には撥水効果がある塗装がほどこされていることも要因のひとつだとは思うのですが、木の特性である吸放湿性がうまく作用して表面結露を起こしにくいことが大きな要因だと思います。なので壁や天井は入浴中も割とサラッとした印象です。
もうひとつ条件栄養ですが、カビは食べ物だけでなく、人のアカや髪の毛、プラスチック、塗料まで何でも栄養にしてしまいます。汚れ=カビのエサと認識し、いつもの掃除で汚れをためなければ、カビの繁殖は防げます。私の家では、最後に入った人がお風呂を洗って出るという決まりにしているので、最後お湯を抜くタイミングでサッと浴室用洗剤をつけてスポンジで軽く流します。排水口にたまる髪の毛なんかもこのタイミングで捨てておくとよいでしょう。ときどきは最後の人がさぼってそのままにしていることもありますが、まあちょっとくらいは大丈夫のようです。翌朝カビで覆い尽くされるといった事態はいままでないのでなんとかなっている印象です。ちなみに、お湯を抜かずに翌朝まで放置してしまうこともときどきあるのですが、それでも今のところ無事ですね。
最後の条件温度については、カビは通常0~40℃の範囲で生育可能ですが、種類によっては0℃以下で生育したり、高温でも死滅はしないものも。人間が快適な20~30℃がカビにも快適で繁殖しやすいため、温度を制御してカビ繁殖を防ぐのは、残念ながら難しいといえます。
日々これらのことに気を付けていれば、木のお風呂との付き合いもそれほど億劫にならなくとも大丈夫なのかなと思います。
ここまではカビを生やさない日々の注意点ですが、生えてしまったカビにはどうしたらいいのか?
浴室のカビ取り用洗剤と言えば「液体」で「塩素系」が一般的ですよね。ですがそれらのカビ取り剤は木部に使用すると強すぎる「アルカリ性」が原因で木肌のタンパク質が変質して白っぽくなったり、さらに使い続けるとタンパク質が溶け出して繊維質だけが残り毛羽立った状態になります。こうなってしまうと元に戻せないので注意が必要です。
私の家でも先日壁にポツポツとカビを発見。シャンプーの泡が飛んでいたのか長いこと気付かず放置された汚れがカビのコロニーになってしまったようです。
そこで、先日使ってみたのが「黒木真白」という木部に使えるカビ取り剤です。これ、「塩素系」でありながら「中性」なんです。「中性」なので木肌を傷めることなくカビを除去できます。
使い方は、顆粒タイプなのでお好みの濃度にお湯などで液体にしてカビのある場所へ塗り込みます。後はカビが除去できるまで繰り返すだけです。使ってみた感想は、塩素系特有のあのにおいは少なめといった感じでしょうか。一度できれいになくなるということはなく徐々に薄くなるという感じです。何度か同じ作業を繰り返す必要があるので待ち時間がやや長いという印象です。ですが、木肌を傷めずカビを除去できるので満足ですね。あと、顆粒タイプなので成分の変化が少ないらしく長期保存が可能というのもいいですね。購入されるなら一番少ない量のもので十分だと思います。
まあ、カビは生やさないのが一番よいので(やっぱりカビ取りはめんどくさい)、日々カビにとって繁殖しにくい状況にすることのほうが、結局楽みたいです。
住宅事業部 営業設計1課 築山