コロナ禍で気付かされました。私が、いかに外食が多く、飲み会も居酒屋さんばかりだったかということを。
私が子供の頃の夕飯時は、ちょくちょく父の友人や親戚、また近所の人たちがやってきては呑みながら一緒に食事をし、そこで普段は聞けないいろんな話を聞いたものです。
決してホームパーティーのように豪華でもないし、あらかじめ準備されたものではありません。“ちょっと寄ったよ”程度のものです。
それがわりと頻繁で、子供だった私には賑やかで楽しい思い出。逆に招かれることも多くありました。そんな家での気兼ねない飲み会や食事会が多かったものです。
人的にも経済的にも大きな被害ですが、反面、コロナ禍はあの頃の家の中の大切さを思い出させます。家はただ単に雨風を避けて寝起きをする場所ではなく、家人のアイデンティティであり、子供が大人になっていくための教室だったということを。
三渡 眞介