いつの頃からでしょう。日本的なものより欧米的なものの方がおしゃれに感じ、その本質を見極めようとせずに憧れたのは。音楽、ファッション、仕事のあり方。家づくりにおいてもそうです。
もちろん、非効率なことよりも、効率的であったり機能的な物の方が良いに決まっていますが、それは今も昔も同じこと。
日本は世界で最も古い国。長い歴史の中で気候風土や日本独自の人間関係の中でゆっくり育った文化の形があります。それを数十年の短い時間で無理やりに変えてしまったのはもったいない。
良いものを取り入れながら、根付いた文化と馴染ませたい。家づくりの仕事をやっていると、こんなことをついつい考えてしまうものです。
三渡 眞介