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しそうの森の木

○相反する利益の壁を打ち破ったタテの組合

 宍粟といえば、古くから製材のまちです。地域の産業を大切にしたいと考える山弘では、製材業の振興にも力を注いでいます。
 平成14年、山弘が中心になって、協同組合「しそうの森の木」(現:株式会社しそうの森の木)が発足しました。主に、地元の「しそう杉」を山から伐り出して建材に加工するという事業を行っています。「しそうの森の木」は、誰もが「できるはずがない」と思っていた、素材業者、製造業者、工務店という利害の相反する事業者が参加した全国的にも珍しい木材流通のタテの組合です。これは、「宍粟の森林を守りたい」という、共通する想いにより実現しました。

 木材は住宅の材料になるまで、つまり、山からお客様に届くまでに、6〜7つの業者を介するのが一般的です。この流通過程では、山主から工務店に至るまでに複数の事業者が介在し、それぞれが利益を得ると同時に大変な輸送コストがかかるので、お客様の手元に届く頃には木材価格は非常に高くなり、安い外材に比べて国産材が使われなくなる大きな要因になっていました。木を育てるには大変な手間と費用がかかりますが、やっと育てた木を切り出しても安い外材との価格競争で安価でしか売れず、山主にはお金が還らないというのが日本の林業の実情。これでは、誰も山を守ろうなどと思えるはずもありません。
宍粟の森林を取り巻く状況も同じです。山弘が住宅会社として新たな道を歩み出した頃、地域の製材業者は次々と廃業していたのです。
 戦後、大量に植林されたスギやヒノキが、日本中の山に見られます。ところが、日本の木材自給率はわずか2割ほどにすぎません。安価な外材との価格競争で厳しいコストダウンを求められた国内の林業は、疲弊しきっているのです。

 そんな状況を見るにつけ、「なんとかできないだろうか」と日本の林業・製材業が疲弊した原因を改めて考え、「流通を変えて、山にお金を還そう」と決意しました。「外材との価格競争で荒れた山を再生するには、中間マージンをカットして、山主にお金を還す仕組みが必要だ。」そう考えて設立されたのが、協同組合「しそうの森の木」なのです。

山主にお金を還す仕組み図

 「しそうの森の木」では、それまで多くの事業者がそれぞれ行っていた木材の伐り出しや製材、加工をすべて組合内でやってしまいます。これにより中間マージンがカットでき、適正な価格でユーザーに販売された商品から、山主にお金を還すことができるのです。
また、「しそうの森の木」では設立以来、山主が森を守ろうと思えるような単価にこだわってきました。木を伐り出して、森を育てようという意欲が起きるように、お金を山に還してきたのです。業者の利害の壁を打ち破った、タテの組織だから出来た流通改革だといえます。
このような一貫生産の取り組みは、同時に、お客様に対して木材の生産者・製造者を明らかにすることにもつながりました。いわゆるトレーサビリティです。我が家の柱はどこで誰が育てた木なのか、そんなことが分かるのです。
また、しそうの森の木では、フローリング等木材製品の製造も行っています。伐採した木材を無駄なく使いきろうと、曲がった材や割れた材も有効に活用し、従来嫌われがちだった芯や節のある材もできるだけ無垢のまま活かして使用します。間伐材や枝打材などは家具やエクステリアに、辺材は天井板や建具化粧板に用いるなど、どのような材にもふさわしい使い途を探り、森の恵みを活かしきることに徹底してこだわっています。
木材の乾燥や製品の研究にも力を注ぎます。地域の木「しそう杉」をブランド化して、地域の林業・製材業を活性化させるべく、あらゆる方策を練っています。

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